漫画小学生・中学生・高校生・社会人向け・全 3 話・12 ページ
ミオと、作文の夜
うますぎる
作文が書けない夜、ミオさんはお父さんの AI にこっそり頼ります。一分でできた作文は、うまい。なのに、なぜかもやもやする。同じ夜を、作文を読んだお父さんと、翌日それを読んだ先生の目でも描きます。AI で書いたら「ズル」なのか。三人が出した答えを、順に読めます。
- 1 ページ目 ミオのモノローグ:あしたの朝までの作文。まだ、一字も書けてない ミオ:書けない…… ミオのモノローグ:ほんとうのことは、書きたくない
- 2 ページ目 ミオ:お父さんの、AI…… ミオ:うまい…… ミオのモノローグ:一分で、できた
- 3 ページ目 ミオのモノローグ:写すだけなら、ちっとも苦しくない ヨウスケ:お、書けたか? ミオ:……うん ミオ:風に……なってない ミオのモノローグ:わたし、バトンを落としたのに
- 4 ページ目 ミオのモノローグ:うまく書けた。でも、これは、わたしの運動会じゃない ハルト:だいじょうぶ! ミオのモノローグ:ほしいのは、うまい文じゃない ミオ:お父さん。それ、AIで書いてもらったの ミオ:でも、ほんとうに書きたいのは、バトンのこと
- 1 ページ目 ヨウスケのモノローグ:どれ。ミオの作文、見てやるか ヨウスケ:おお……うまい ヨウスケ:去年は『たのしかったです』だけだったのに
- 2 ページ目 ヨウスケ:……風に、なった? あのミオが? ヨウスケ:ズルだぞ! 自分で書きなさい! ヨウスケ:……おれだって、仕事で使ってるんだよな
- 3 ページ目 ミオ:……たのしかったよ ヨウスケ:あの日、リレーのこと、ひとことも話さなかった ミオ:お父さん。それ、AIで書いてもらったの
- 4 ページ目 ヨウスケ:どうし—— ヨウスケ:……話してくれて、ありがとう ミオ:でも、ほんとうに書きたいのは、バトンのこと ヨウスケ:お父さんが、聞き役をやる。話してみて ヨウスケ:AIのことは、お父さんも、まだよく分からない。いっしょに考えよう
- 1 ページ目 サチのモノローグ:三十二枚。あと十枚 サチ:……同じ終わり方 サチ:五年生が、こんな言い方、するかな
- 2 ページ目 久保田:それ、AIだね。最近は多いんだ サチ:見分けられるものですか? 久保田:ツールに通せばいい。分かったら、書き直させればいいんだよ サチ:どちらとも、言えない…… サチ:わたし、この宿題、何のために出したんだっけ
- 3 ページ目 サチ:ぎこちない。……でも、この子の言葉だ サチ:うまいか、へたか。AIか、そうじゃないか。じゃなくて サチ:わたしが見たかったのは、これだ
- 4 ページ目 サチ:作文を出す前に、先に言っておくね サチ:AIを使ったら、使ったところに線を引いて出して。罰にはしないよ 男の子:先生、AIを使ったら、ズルですか? サチ:この作文で何を身につけたいか、で決まるの。先生も、まだ考え中。みんなは?
画像は AI で生成しています。表紙を押しても読めます(右から左へめくります)
解説
宿題の作文を AI に手伝わせた、ある水曜の夜を、子ども・保護者・先生の三人の目で描いた漫画です。主人公は小学 5 年のミオさんとお父さん、そして担任のサチ先生。同じ夜のことを、それぞれの立場から一話ずつ読めます。三話とも、誰も誰かを叱りません。それぞれが自分で決めて動きます。
第 1 話書けない夜
この話のポイントズルかどうかは、何を身につけたいかで決まる。わたしは、自分の言葉で書けるようになりたい
ミオさんは、書きたいことが「書きたくないこと」で、書けません。そこで父のタブレットの AI に頼むと、一分でうまい作文ができます。うまく書けたのに、「バトンを受け取った瞬間、わたしは風になりました」の行で手が止まります。本当はバトンを落としたからです。うまい文と、わたしの文は、別のもの。最後の囲みは、ズルかどうかは何を身につけたいかで決まる、と言っています。ミオさんが身につけたいのは、自分の言葉で書くことでした。
セリフを文字で読む
- 1 ページ目 ミオのモノローグ:あしたの朝までの作文。まだ、一字も書けてない ミオ:書けない…… ミオのモノローグ:ほんとうのことは、書きたくない
- 2 ページ目 ミオ:お父さんの、AI…… ミオ:うまい…… ミオのモノローグ:一分で、できた
- 3 ページ目 ミオのモノローグ:写すだけなら、ちっとも苦しくない ヨウスケ:お、書けたか? ミオ:……うん ミオ:風に……なってない ミオのモノローグ:わたし、バトンを落としたのに
- 4 ページ目 ミオのモノローグ:うまく書けた。でも、これは、わたしの運動会じゃない ハルト:だいじょうぶ! ミオのモノローグ:ほしいのは、うまい文じゃない ミオ:お父さん。それ、AIで書いてもらったの ミオ:でも、ほんとうに書きたいのは、バトンのこと
第 2 話うますぎる作文
この話のポイントズルかどうかは、何を身につけたいかで決まる。叱る前に、何を書きたかったのかを聞いてみた
お父さんは、うますぎる作文に気づきます。タブレットの履歴で AI と分かり、「ズルだぞ」と叱る自分を思い浮かべます。でも自分も、仕事では AI を使っています。消された鉛筆の跡と、運動会の帰り道にミオさんがリレーの話をしなかったことを思い出し、「どうし——」と出かかった言葉を止めます。最後の囲みは、ズルかどうかは何を身につけたいかで決まる、と言っています。お父さんは、叱る前に何を書きたかったのかを聞いてみました。AI のことは、お父さんにもまだ分かりません。分からないままでも、いっしょに考えることはできます。
セリフを文字で読む
- 1 ページ目 ヨウスケのモノローグ:どれ。ミオの作文、見てやるか ヨウスケ:おお……うまい ヨウスケ:去年は『たのしかったです』だけだったのに
- 2 ページ目 ヨウスケ:……風に、なった? あのミオが? ヨウスケ:ズルだぞ! 自分で書きなさい! ヨウスケ:……おれだって、仕事で使ってるんだよな
- 3 ページ目 ミオ:……たのしかったよ ヨウスケ:あの日、リレーのこと、ひとことも話さなかった ミオ:お父さん。それ、AIで書いてもらったの
- 4 ページ目 ヨウスケ:どうし—— ヨウスケ:……話してくれて、ありがとう ミオ:でも、ほんとうに書きたいのは、バトンのこと ヨウスケ:お父さんが、聞き役をやる。話してみて ヨウスケ:AIのことは、お父さんも、まだよく分からない。いっしょに考えよう
第 3 話同じ終わりの作文
この話のポイントズルかどうかは、何を身につけたいかで決まる。宿題のねらいを、先に言ってみた
サチ先生は、同じ終わり方の作文が何枚もあるのに気づきます。AI の判定ツールにかけても「どちらとも言えません」。そこで、自分が宿題の「何のために」を言っていなかったことに気づきます。うまいかへたかでも、AI かどうかでもなく、見たかったのは、その子の言葉。最後の囲みは、ズルかどうかは何を身につけたいかで決まる、と言っています。サチ先生は、宿題のねらいを先に言ってみました。「AI を使ったらズルですか」と聞かれても、先生にもまだ答えはありません。決める材料は、何を身につけたいか、です。
セリフを文字で読む
- 1 ページ目 サチのモノローグ:三十二枚。あと十枚 サチ:……同じ終わり方 サチ:五年生が、こんな言い方、するかな
- 2 ページ目 久保田:それ、AIだね。最近は多いんだ サチ:見分けられるものですか? 久保田:ツールに通せばいい。分かったら、書き直させればいいんだよ サチ:どちらとも、言えない…… サチ:わたし、この宿題、何のために出したんだっけ
- 3 ページ目 サチ:ぎこちない。……でも、この子の言葉だ サチ:うまいか、へたか。AIか、そうじゃないか。じゃなくて サチ:わたしが見たかったのは、これだ
- 4 ページ目 サチ:作文を出す前に、先に言っておくね サチ:AIを使ったら、使ったところに線を引いて出して。罰にはしないよ 男の子:先生、AIを使ったら、ズルですか? サチ:この作文で何を身につけたいか、で決まるの。先生も、まだ考え中。みんなは?
使うとき
- 家で:親子で第 1 話と第 2 話を読んで、「ミオさんは、何を身につけたかったのかな」と話してみてください。正解はありません。自分なら、何を身につけたいか。
- 保護者会で:第 2 話の「どうし——」の次に、自分ならどう言うかを、隣の人と話してみてください。叱るのが悪いのではなく、聞くことで見えるものがあります。
- 授業・職員会議で:第 3 話の黒板(「作文 四百字 木曜まで」)と、最後の黒板を並べて、宿題のねらいを先に言っているかを見直してみてください。
作り話と事実
人物(ミオさん・お父さん・サチ先生・久保田先生)、学校、運動会、作文は、すべて作り話です。実在の人物や学校とは関係がありません。AI の画面も、特定のサービスではありません。AI の判定ツールが「どちらとも言えません」と出すのは、AI が書いた文かどうかを、はっきり見分けるのは難しい、という実際の状況に合わせた描き方で、数字は出していません。
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